こんばんは。

先日、海老名駅周辺を街歩きしてきました。連絡通路も完成し、以前は暗かった駅間も写真のように明るくなりました。



(海老名駅からビナウォーク)

(海老名駅からららぽーと)


ららぽーと側の再開発地区は、まだ他の施設が出来てませんが、リコーに至るメインストリートは下の写真のようにリコーのビルがランドマークとなっていて、歩道も広く整備されているため、いい雰囲気です。

(ららぽーと西側のメインストリート、たまたまリコーのビルが真ん中に見えるのではなく、おそらくそうなるように道路の線形が設計された)


【ららぽーと海老名の影響】

イメージ戦略、マーケティング、大規模開発等で手堅い印象のある三井系列のショッピングモール(ららぽーと)ですが、海老名の外観の第一印象は、よくあるららぽーとでした。


【ラゾーナ川崎】

ラゾーナ川崎も三井グループのショッピングモールです。
当初ららぽーとブランドで計画されていましたが、差別化してくれ…との市の強い要望から、ラゾーナ川崎と命名され、外観、雰囲気も他のららぽーとと差別化されたとの話を聞いたことがあります。
現在、ラゾーナは県内の大型ショッピングモールではトップの売り上げを誇ります。単に立地の良さが年商700億円を叩き出す源になっているのか、それともラゾーナの他にはない魅力、付加価値も売上に寄与しているのか、興味深いところです。


【海老名駅の先駆けビナウォーク】

20年ほど前に小田急による開発でオープンしたビナウォークも改めて散策してきました。



平日の昼、夜も、施設の規模の割りに人がまばらだな…という印象。
これはここに限らず、町田や横浜、神奈川県内のターミナル駅の賑わいは10年前に比べると明らかに活気がなくなっています。

ビナウォークに入居してるテナントも厳しいだろうな…と思いながら散策してました。
ららぽーと海老名がオープンして、海老名駅の集客力がアップし、回遊客が回ってきてビナウォークも活気を取り戻すといいな…と感じました。可能性はあるかと思います。


【ビナウォークの魅力】

年に何回かしか来ないビナウォークですが、ここ最近のマイブームであるショッピングモール巡りから新たな印象、他にはない付加価値を再認識しました。


⑴  メインストリートの両サイドに建物を配置していて秩序感もあるものの、駅右手の建物は『秩序の中に雑居感を敢えて作ってる』。
具体的に言うと、昔ながらの商店街、屈折した動線により建物の中に街が更にある感覚を与える。(下の写真)




⑵  メインストリートは当初は丹沢の山並みを眺めるようにしていて今でも開放的。両サイドの建物は階段状になっていることや、屋根(ドーム)が高いため視覚的にも圧迫感を感じない。




⑶  広いメインストリート(公共公園)に大胆な五重塔!昼はそれほどインパクトはありませんでしたが、夜間のライトアップではモール全体に映えてて綺麗でした。
このメインストリートがやはり老朽化を感じ鄙びた雰囲気となっています。この公園を京都風、平安もしくは室町風な公園にしたら、それだけでこの空間が地元でも更に愛されるのでは…とも思いました。



15年ほど前のオープン時には、結構驚いたモールでしたが、今現在見ても先鋭的な設計でテナント次第ではかなり魅力がアップするかと考えられます。




【ビナウォークの考察】

テナントの選択等、営業面からの考察は専門外なので避けますが、箱物そのものはややひなびた感じ等ありますが、少しの改良によってその魅力はアップ出来るかと思います。

⑴  フードコート等オープンスペースの大幅な確保

⑵  ヴィナウォークの魅力でもある広いデッキ、メインストリートを生かし、ベンチを大幅に増やす

⑶  メインストリートがやや暗めなイメージがあるため、メインストリートの色を変更してみる。公園なので夜間は敢えて暗めの照明を使用していると考えられるが、明るめにする。

⑷  メインストリートに沿って、ゆったりくつろげるオープンスペースを確保する。

⑸  雑居建物(駅から見て右手)は、設計者は当初、迷路のような、上下階を一体化するために階段等を多く確保していると考えられる。そのため、駅からの主要動線にある階段にエスカレーターを設ける。

⑹  ビナウォークは公園をメインストリートとしたオープンなモールである。幼児、乳児が来たくなるような設備を、大胆に取り入れる。


(公園中央に五重塔を配置しているためだろうか、支柱は赤に統一されている。この神社様式により、多くある支柱がかえって視覚的に綺麗)

育児をしていると、親子共、外の空気、風を感じたくなりますが、最近の室内完結型ショッピングモールでは出来ない施設を作るべきだと感じました。

(右側の建物。秩序の中に街の雑踏感を出そうと敢えて小町を作っているのが分かる。このモールの奥深さ)


【海老名駅の優れた動線は既に確保】

ららぽーと、相模線海老名駅から小田急・相鉄海老名駅までのデッキが完成しました。
もともと駅からビナウォークまではデッキがあるため、ららぽーとからビナウォークまでの大きな動線が既に出来ています。かつ、端から端まで傘不要な他の街にはない大きなメリットとなっています。

ららぽーと海老名の開業はビナウォークにとっても大きなチャンスと言えそうです。



以前の記事で、JR橋本駅からリニア地下駅のメインストリートを階段状ではなく半地下にして(JR橋本駅改札を地下化)フラットにしたらどうかな…という記事を書きましたが、イメージ的には、このビナウォークみたいな感じです。ここは地上ですが、橋本駅のメインストリートは半地下して両サイドに、ビナウォークのように建物を配置するのを妄想してました。