あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

着々と進む王将跡地の工事ですが、「リニア橋本駅の工事というのは分かるけど、結局ここは春からどういう工事をするの?なぜ今先行してここだけするの?」という素朴な疑問をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。


今回は王将跡地で行われる工事の意味・流れなどをざっくり書いていきます。

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【王将跡地の立坑工事】

⑴ この工事の目的

ここはシールド工法の発進立坑(深さ約40m)を築造する工事です。
数年後、立坑底部にシールドマシーンを設置し、名古屋側(相模川方面)のシールド工法を行っていきます。

シールド工法の詳細は過去記事をご覧いただければと思います。

【過去記事】シールド工法
http://ezhiro.blog.jp/archives/43127115.html



⑵ 工事フロー 


実は昨年春からこの前走ってないのですが、近隣の方から現場状況や写真など教えて頂いたところ、今年度は②まででこの春からは③以降を施工するものと考えられます。

① 準備工

・重機を搬入するため現場に鉄板を敷き詰める。
・地上付近にある支障となるコンクリート構造物などの撤去
・コンクリート地中連続壁工の準備

② コンクリート地中連続壁工

・よく街中で見掛ける土留めとなる鋼矢板(パイル)を打ち込んでいくイメージです。今回は鋼矢板ではなくコンクリート連続地中壁だったかと思います。
・この数年、相原高校で行っていたボーリング調査は、この立坑及び地下駅(土留め)の設計で必須となるデータです。特に重要なのは地下水位。

③ 止水工(地盤改良)

地中連続壁はそのもので止水性がありますが、部分的に施工される可能性もあります。

④ 掘削工

土留めが完成した後、打ち込んだ土留め内をひたすら地下30mまでバックホー等の重機で掘り下げていきます。バックホーで掘削した残土はクレーンで地上まで釣り上げられ、仮の残土置き場にまとめます。それを随時トラックで最終残土の処分場へ。


※  リサイクル出来る残土は、綺麗にして埋立の土、たまに耳にする改良土として使用される可能性もあります。これは全体の計画(盛り土に必要な量、残土量など)や経済性などから判断していくかと考えられます。



⑤ シールド工法

王将跡地に出来た立坑から、搬入されたシールドマシーンを組立ててシールド工法で相模川方面にトンネルを掘っていきます。


下記の記事では建設用語が多いですが、立坑など分かり易く大雑把に書いてありますので参考になるかと思います。
http://www.lsweb.co.jp/micro-tunnelling/parts/tachiyomi/2010/1009/1009_02.pdf



【先行する理由】

 王将跡地は先行して行われていますが、その理由は2つ考えられます。
・相模川近辺の到達立坑までに要する期間とリニア橋本駅全体工程の兼ね合わせ
・相原高校の移転&送電線の移設工事の計画・設計がまだ。



【雑記】

 この立坑工事の大きい版が、相原高校に建設されるリニア橋本駅の工事となります。
 橋本駅の工事は、今回の立坑工事+駅のコンクリート躯体工事というイメージです。

 
上のリンク先の記事に立坑の種類として
① 鋼矢板工法(パイル)
② 地中連続壁工法
③ (親杭)横矢板工法
④ ライナープレート工法
が載っていますが、一般的な工事の大半はこの②以外の3つから設計者が選定します。
公道上の工事だと、工事施工中以外は解放出来るように覆工板という仮設も組立てますが。

過去記事で④ライナープレート工法を書いたことがないですが、これは横矢板のイメージと同じで掘り下げながら土留めを形成していきます。施工性、現場に柔軟に対応出来るためよく採用します。

今回の地中連続壁は鋼矢板工法と同様に先に土留めを作って掘り下げるのが、横矢板工法とライナープレート工法との大きな違いです。


長くなったのでまた徒然と。